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介護職員処遇改善加算は、介護の仕事をする人たちの給料や待遇を良くするための仕組みです。

分かりやすく言うと、国が「介護職員の待遇改善に頑張って取り組む事業所（会社や施設）に、介護報酬とは別に追加のお金を支給する制度です。

その事業所が受け取った追加のお金は、全額を介護職員の賃金改善（給料やボーナスのアップ）に充てることが義務付けられています。

介護事業所が、職員のキャリアアップの仕組みや職場環境の改善に取り組むことを条件に、受け取る介護報酬に一定割合のお金が上乗せされます。

この上乗せされたお金が、職員の賃金アップの原資となります。

つまり、事業所が頑張って職員の待遇改善に取り組むほど、より多くのお金が支給され、それが介護職員の給料アップにつながる、という仕組みです。

深刻な介護人材の不足を解消し、質の高い介護サービスを安定して提供できるようにするために、介護職員の賃金水準の向上と職場定着を目的としています。

制度改正で「介護職員等処遇改善加算」に一本化され、一部、他の職種も対象に含まれるようになりました。）

2024年度（令和6年度）の大きな変更点

2024年6月からは、これまであった3種類の処遇改善のための加算（介護職員処遇改善加算、特定処遇改善加算、ベースアップ等支援加算）が「介護職員等処遇改善加算」として一本化されました。

① キャリアパス要件

介護職員が長く働き、スキルアップできるような仕組みを整備することに関する要件です。

職位・賃金体系の整備：職務内容や職責に応じた任用要件と賃金体系を定める。

研修の実施：資質向上のための計画を立て、研修の実施や資格取得の支援を行う。

昇給の仕組みの整備：経験・資格に応じた昇給、または定期的な昇給判定の仕組みを設ける。（加算Ⅰ～Ⅲに必要）

年収440万円以上：経験・技能のある職員の一部（1人以上）が、年収440万円以上となる仕組みを設ける。（加算Ⅰ・Ⅱに必要）

② 月額賃金改善要件

加算額のうち、一定割合を毎月の給与（基本給や定額手当）の改善に充てることを求める要件です。

月給改善の義務化：加算で得た報酬のうち、一定割合（新加算Ⅳの1/2以上）をボーナスではなく、毎月の給与（基本給または決まって毎月支払われる手当）の改善に充てる。（※段階的に適用）

③ 職場環境等要件

働きやすい環境を作るための具体的な取り組みを計画・実施し、職員に周知することに関する要件です。